rude

不作法な,無礼な,荒々しい,激しい,教養のない,野蛮な,傲慢な,未完成の

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#056 ：骨喰い

　手が触れた
　怖くなって逃げ出す

　声を聞いた
　逃げられないことを知った

　無知は無知を呼んだ
　無知は無力になった

　恐れ怯え泣き嘆き叫び訴え
　けれど響かない
　それらは心の断末魔の狭間に隠れて姿を消した

rude

不作法な,無礼な,荒々しい,激しい,教養のない,野蛮な,傲慢な,未完成の

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#057 ：散乱

空気に緋色が滲む
枯れて干乾びた肌に少し湿った風が纏わりつく
逃げようとしていた足は地から伸びた手に捕まれて
身動きがとれずに其処に張り付いたまま

私は何をしたいのだろう

永遠を求めたわけじゃない
幸福だけを望んだわけじゃない
ただ進みたくないと思っていただけ
変わってしまうことを恐れた
幼くて何も知らない

薄い線の下へと緋色が沈む
反対から藍が追いかけてくる
銀の円が追いかけてくる
意識だけがその場から逃げ出して　けれど足は動かない

そうして夜の闇に呑まれることに怯える私

干乾びた掌に落ちた水滴は雨を呼んだ
伸びた手も緋色も全てを隠して洗い流し
闇だけ取り残される
私は膝小僧を抱えてつま先をじっと睨みつけて耐える

はやく　夜が過ぎるのを待つ