04:そして、虹が出る 空が近くてその重量感に潰されるような 錯覚を抱いては溜息を吐いた 限のない雨 曇ったガラスはあの人のいる世界を 見せてはくれないまま 重たい感情が足を引き摺る あの人を責めるような溜息が零れる度 雨粒が涙に見えてくるから やがて心が乾いたなら 雨も止むだろう 何にも動かされなくなる代わりに きっと溜息も途切れる 嗚呼 それでも 一握り 救えるものがあるなら 優しい光で あの人を彩って 思い出を連れて